Last modified: June 2, 2015

小澤徹 (おざわ とおる)

微分方程式を考える −数学は現象をいかに記述しているか−
サイエンス社の月刊誌『数理科学』に連載中の記事

第3回 ニュートン力学の基礎的枠組(2014年4月29日提出,2014年10月号掲載)
ガリレイ時空における時間と空間の分離を定式化し,ニュートン力学に於ける時間変数の物理学的基礎を明確化する.ニュートンの運動方程式は時間変数に就いて二階の形で表されるが,配位空間の二重接バンドルの枠組の中で加速度に両立する二階のベクトル場として力の場を規定する事に拠り,ニュートンの運動方程式が質量定数を除いて自然に導かれる事情を説明し,ニュートン力学の基礎付けを常微分方程式の初期値問題の一般論で捉える枠組を設定する.

3.1 ガリレイ時空:時間と空間の分離
3.2 ガリレイ変換とその構造
3.3 ガリレイ時空の直積表示
3.4 相空間
3.5 二階のベクトル場
3.6 ニュートン力学の基礎的枠組