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小澤徹 (おざわ とおる)

非線形波動と双曲型偏微分方程式


谷島賢二先生編集「数学と物理の交差点」全10巻の第4巻として共立出版より出版予定
(第10巻は『非線形波動と分散型偏微分方程式』として準備中)

まえがき

目次

第1章 波動方程式の導出

    1.1 輪郭を変えずに一定速度で一次元的に伝播する波
    1.2 直線方向の連成振動の無限自由度極限としての波動伝播
      1.2.1 一質点の振動
      1.2.2 二質点の振動
      1.2.3 三質点の振動
      1.2.4 質点系の振動
      1.2.5 連成振動の大自由度極限としての波動現象
    1.3 解説

第2章 線形波動方程式の解法

    2.1 特性曲線法
      2.1.1 発展方程式論からみた特性曲線法
      2.1.2 自励系の場合
    2.2 三次元空間における自由波
      2.2.1 球面波
      2.2.2 球面平均作用素
      2.2.3 平面波
      2.2.4 ラドン変換
      2.2.5 円柱波
    2.3 エネルギー等式と解の一意性
      2.3.1 エネルギー等式
      2.3.2 初期値問題の解の一意性
    2.4 曲面上のディラック分布
      2.4.1 沈め込み写像の水準集合としての超曲面
      2.4.2 超曲面上のディラック分布
      2.4.3 具体例
    2.5 解説

第3章 対称性と不変性

    3.1 運動群
      3.1.1 ユークリッド空間の運動群
      3.1.2 ガリレイ群
      3.1.3 ポワンカレ群
    3.2 共形群
      3.2.1 ユークリッド空間の共形群
      3.2.2 シュレディンガー群
      3.2.3 ミンコフスキ時空の共形群
    3.3 ゲージ群
      3.3.1 マクスウェル方程式
      3.3.2 シュレディンガー方程式
      3.3.3 クライン・ゴルドン方程式
    3.4 場に対する群の作用
      3.4.1 ユークリッド空間における調和場
      3.4.2 ガリレイ時空におけるシュレディンガー場
      3.4.3 ミンコフスキ時空におけるクライン・ゴルドン場
    3.5 ラグランジュ形式による場の記述
      3.5.1 ニュートン力学のラグランジュ表現
      3.5.2 作用積分の最小化問題
      3.5.3 最小作用を実現する経路の存在と一意性
      3.5.4 場のラグランジアンとオイラー・ラグランジュ方程式
      3.5.5 場のラグランジアンの例
    3.6 対称性と不変量
      3.6.1 ネーター原理
      3.6.2 シュレディンガー場の対称性と不変量
      3.6.3 シュレディンガー場に対する時間メビウス変換
      3.6.4 クライン・ゴルドン場の対称性と不変量
    3.7 解説

第4章 半線形波動方程式の解析

    4.1 発展方程式としての基礎理論
    4.2 エネルギー劣臨界反発相互作用に対する時間大域理論
    4.3 エネルギー臨界反発相互作用に対する時間大域理論
    4.4 共形相互作用に対する散乱理論
    4.5 ストラウス優臨界相互作用に対する小振幅解の時間大域的存在
    4.6 ストラウス臨界および劣臨界相互作用に対する解の爆発
    4.7 解説

第5章 準線形波動方程式の解析

    5.1 一次元横波模型としての波動方程式
    5.2 一階双曲系への帰着
    5.3 対角化された一階双曲系の初期値問題に関する基礎定理
    5.4 対角化された一階双曲系の基礎定理の証明(その1:補助定理)
    5.5 対角化された一階双曲系の基礎定理の証明(その2:定理5.1の証明)
    5.6 対角化された一階双曲系の基礎定理の証明(その3:定理5.2の証明)
    5.7 一階双曲系の初期値問題に関する基礎定理
    5.8 一次元横波伝播の生成する衝撃波の存在
      5.8.1 横波模型の基礎理論
      5.8.2 リーマン不変量から導かれる微分同相写像
      5.8.3 リーマン不変量に依る解の特性曲線上の一様評価
      5.8.4 リーマン不変量の勾配の満たす微分方程式
      5.8.5 一次元横波伝播の生成する衝撃の存在
    5.9 解説